「フライングドッグ10周年記念LIVE―犬フェス!―」に行ってきた記録

はじめに

つい先々週のことになりますが、「フライングドッグ10周年記念LIVE―犬フェス!―」に行ってきました。
どのアーティスト、グループの歌唱やパフォーマンス、すばらしかったです。いや本当に行ってよかった……。
以下、思い出せる範囲で記録を残しておこうと思います。記述に濃淡がありますが、お許しください。
なお、当日は出演予定だった菅野よう子さんがインフルエンザのためご欠席でした。

 

開演前

飛田給駅からは混むだろうことを見越して、西武多摩川線多磨駅から歩いて会場まで行きました。地味に遠くて少し後悔しました……。
・ビクター時代~FlyingDog時代に製作されたアニメ作品のOPED映像がスクリーンで映し出されていました。さすがに80年代からとなると知らない作品も多いですね……(勉強不足ですみません)。
・『メガゾーン23』が非常に印象に残っています(特にED「淋しくて眠れない」をバックに渋谷駅周辺の遠景を徐々に大きく映し出していく箇所)。あとは『ベターマン』のOPなんかも。

 

セットリスト

 

・最初のプレゼンターは田中公平御大。ビクター音楽産業時代の話を振り返っていました。サクラ大戦の音楽は実はビクターのディレクションが関与していたそうです。
・田中御大が仕事をし始めたとき、(佐々木さんからかどうか忘れましたが)一両日中に数十曲つくってこいという無茶苦茶なオーダーがあり、それをこなしたことが後のキャリアにつながっているという話もあったように思います。
・会場のボルテージを上げるにはもってこいの曲でした。発声練習になりましたね(「ガ」が多いので…)。伴奏のピアノは田中御大。2番の歌唱もこなしていました。

 

 

・May'nさん、ダイアモンドクレバスを歌う際、菅野よう子が自分を見出してくれたことに大きな感謝を表していました。
・ナノさんかっこよかったですね…。「ケムリクサの歌は歌いません(笑)」会場「ええ~(笑)」というやりとりがあり面白かったです。
・salva nos、実は知らない曲でした。笠原さんの歌唱は圧巻でした。

 

 

河森正治監督が二人目のプレゼンターでした。ここでもビクター時代からの関わりを強調されていました。マクロスの頃は大学生だったとのことです(有名な話だと思います)。アニメ作品にアイドルがいないのはなぜかというシンプルな問いが最初にあったが、やってみて誰もやらなかった理由がよくわかった(さらに、歌唱と戦闘をあわせて二重に大変だった)、という旨のことを話していました。
・(マクロスプラスシャロン・アップルを引き合いに出しながらだったと思いますが)河森監督「バーチャルアイドルを応援するイカれた時代がやってきてしまった(笑)」
・河森監督プレゼンの後で、マクロスプラスの主題歌VOICESが歌われました。
・新居さんコメント「菅野よう子さんも地球人だとわかった(笑)」

 

 

・「アリカ様~!」の歓声がよく聞こえてきました。
・2曲ともティーンエイジャーの頃に聴いてた曲で、やはりいろいろ感慨深いものを感じます。
・今公開している『コードギアス 復活のルルーシュ』の挿入歌も担当されているそうです。

 

 

・「土曜日ということで…」サタデー・ナイト・クエスチョンが歌われました。こうしてみると、星間飛行から同曲までの約10年の道のりというのが凝縮されているようにも感じます。ちょうど先月、プリキュア15周年ライブにも行ってきたのですが、そこでの「ドデカ・ラブ」が良くて、またこの前出たカバーミニアルバムのティザーを聴く限りだと、やっぱりベースはアイドルなのかな~と思ったりします。他方で、「サタデー~」は曲調だったり歌い方だったり、実はネト充のススメで聴いたときにはまめぐだと気づかなかったくらいで、そういう意味でも幅が広いな~とも感じました。

 

 

・DJ TIMEの最後の曲はTridentのBlue Snowだったのですが、「これはDJ TIMEからシームレスにシークレットでTrident出演で膝から崩れ落ちるやつか…?」と少し身構えました。(杞憂に終わりましたが。)

 

 

・実はマクロス7は未履修で…すみません!
・創生のアクエリオンの頃は14歳で~というコメントにはやはり驚愕してしまいましたね。
・bless4の面々は非常に盛り上げ上手でした。比較的前方で鑑賞していたので、誘導されるとドギマギしてしまいました(笑)
・これはどうでもいい話ですが、FlyingDogの発音がめちゃくちゃ流暢でした。

 

 

・石川さん「アンイストール当時はニコ動で歌ってみたが流行ってましたが、『石川智晶が犬フェスで歌ってみた』ですね」とのコメント。

 

  • 23 あんなに一緒だったのに See-Saw
  • 24 ブルー・フィールド Trident

 

・山ちゃん(山寺宏一)のプレゼンを挟んで、個人的にはこの二曲は本当に「ぼくのかんがえたさいきょうのフライングドッグ」を端的に表わしていたように思います。See-Sawは状況証拠的に「来るぞ…」と予想していた人は多いのだろうと思いますが、Tridentは「ワンチャンあったら良いな~」という気持ちでおりました。知人に連れられ約3年前の幕張での解散ライブに行ったあの日が懐かしい。曲はぼちぼち聴いていたのですが特にライブに行くこともなく、そうこうしている内に解散してしまうことになったわけで、初ライブ参戦が解散ライブだったということを帰宅してから思い返すなかで、「もしかしてライブとかイベントって行けるうちに行っておかないと後悔するのでは?」と(安直ですが)思うようになった…Tridentはそんなきっかけを作ってくれたグループでもあります。

 

・山ちゃんのプレゼンですが、以下覚えていることを箇条書きです。
:離婚したことへの自虐
:「若手の追い上げが厳しいから仕事をください。忘れ去られたくない。」
:やはりビクター時代から振り返っていました。「本当に私がプレゼンターで良いんですか?と担当者に返事したら、これ見よがしに出演作リストを見せられました」
:ビクター時代から関わっていた作品のキャラクターのセリフを一言ずつ再演。セリフがあいまいなものは名乗りだけというご愛嬌。
:最後にカウボーイビバップの「Tank!」を、FlyingDogの犬の鳴き真似で歌唱というサービス。ただのチーズでした(笑)

 

 

西田望見さんのFlyingDogでのソロデビュー発表おめでとうございます。ざっくり言うと「そんな私たちもそれぞれFlyingDogさんでお世話になって…って今のぞみるデビューしてない…って笑ったお客さんもいますが、ここで重大発表があります!」「おおぉ~~~!!」みたいな会場でのやりとりがあった気がします。

 

 

菅野よう子さん励ましの大合唱。プラチナのサビに合わせて、「菅野よう子~ふざけんなよ~」「菅野よう子~お大事にね~」の謎の一体感。いろんな意味でトリにふさわしい一曲でした。

 

終了後

・終了後、パンフレットを買ってそそくさと退散しました。飛田給側は混んでいるかなと思い、やはり多磨駅まで歩いて戻ることにしました。この近辺にしばらく住んでいたこともあり、少し感傷にひたっていました。(とはいえ、約4時間のライブの後に寒空の下30分歩いて駅まで戻るのは割と厳しかったです。現実に戻る時間。)
・ライブが終わってから数日は放心状態だったと言っても過言じゃないと思います。ライブなどに参加して明日への糧にできる人もいるとは思うのですが、自分はエネルギーを吸い取られるタイプだなと思いました。なんというか、「アーティストが頑張っている、自分も頑張ろう」ではなく、「アーティストが頑張っている、ならば自分はもう頑張らなくていいかな」という謎の論理が働いてしばらく何もする気にならなかったんですよね。(「アーティストが頑張っている、自分も頑張ろう」もどういうロジックなんだろう、という気がしますが。)
・犬フェス2が2019年の秋に開催されることが発表されました。こちらも楽しみです。……が、ビクターからの流れを汲むFlyingDog黎明期を支えたアーティストたちが(ある程度まんべんなく)一堂に会する場というのはおそらく滅多にないことで、その意味で今回の機会は本当に貴重だったと思います(と考えるなら、菅野よう子さんの欠席はやはり画竜点睛を欠くという感じですね。お大事にね~)。
・少なからず自分の青春時代~青年時代の生活のなかに商業音楽(とアニメ)が鎮座ましましている(もちろん勉強不足な点はありますが、それは置いておいて)。その存在感を考えたとき、今後数年間のなかで振り返ってみたときに間違いなくハイライトのひとつになるのだろうと思います。「フェス」の最終的な効能は自分の断片的な思い出たちとの一人同窓会を楽しむことだったのか、という気にもなりますね。同じことをランティス祭りのときにも言っている気がします(オチ)。